7月の本試験、8月の択一式基準点発表を終えた今、「結果が分からないうちから、来年の勉強を急いで始める必要があるのか」と迷っている方がいるかもしれません。
今すぐ来年の対策を始めなければならないわけではありません。むしろ、この時期は今年の学習を振り返り、来年の勉強に何を引き継ぐのかを整理しておくことに意味があります。この記事では、司法書士試験が終わった後、結果が出るまでの間に考えておきたいことを整理します。
なお、試験結果については、正式に公表された情報をもとに確認します。2027年度の試験日程など、まだ公表されていない情報については推測で扱いません。
2026年度司法書士試験、9月時点で分かっていること

| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年7月5日(日) | 筆記試験実施 |
| 2026年8月12日(水) | 択一式問題の正解・基準点発表 |
| 2026年10月1日(木)午後4時 | 筆記試験結果発表 |
| 2026年10月13日(火) | 口述試験 |
| 2026年11月5日(木)午後4時 | 最終合格発表 |
9月時点では、択一式問題の正解と基準点が公表されています。一方、記述式の採点結果はまだ公表されていないため、筆記試験の合否は10月1日にならないと分かりません。筆記試験に合格した場合は、10月13日の口述試験を経て、11月5日に最終合格発表があります。
結果が出る前だからこそ、振り返れることがある

司法書士試験は学習範囲が広く、本試験まで長期間にわたって勉強することになります。そのため、本試験を終えた直後に、いったん学習から離れて休むことを考える方もいるでしょう。
とはいえ、結果が出る前の今だからこそ、やっておきたいことがあります。それは、今年どのように勉強していたかを、合否とは切り離して記録しておくことです。
結果が分かってから振り返ると、どうしても合格・不合格という結果を踏まえて、今年の学習を評価することになります。そこで、結果が出る前に学習過程を記録しておけば、結果が出た後も、合否とは別に「今年はどのように勉強していたのか」を振り返る材料として使えます。
今年の学習をどう振り返るか

学習を振り返るときは、結果だけを見て「来年はこうしよう」とすぐに決めるのではなく、まず、その結果につながった原因を考えてみましょう。同じ結果でも、原因が違えば、来年に見直すべきことも変わるからです。
たとえば、記述式で思うように答案を書けなかった場合、記述対策に充てる時間が足りなかったのか、それとも本試験当日の時間配分でつまずいたのかなど、いくつかの原因が考えられます。
同じように、択一式・記述式を問わず、過去問の使い方も振り返ってみましょう。「過去問を何周したか」という回数だけでなく、間違えた問題を放置せずに解き直したかどうかも確認してみてください。
また、学習計画がうまくいかなかった場合も、「計画通りにできなかった」で終わらせず、なぜ計画通りに進まなかったのかを考えてみましょう。
さらに、科目ごとの知識不足を感じた場合も同様です。学習量そのものが足りなかったのであれば、来年はその科目に充てる時間を増やす必要があります。一方、演習量はあったのに理解が定着していなかったのであれば、量を増やすより、復習の仕方を見直したほうがよい場合があります。
教材や講座を変える前に

今年思うような結果につながらなかったとき、「来年は教材や講座を変えよう」と考えるのも不思議ではありません。ただ、変える前に一度立ち止まって確認したいことがあります。それは、今の教材を最後まで使い切れていたか、復習に十分な時間を割けていたか、学習の途中で教材を増やしすぎていなかったかという点です。
これらが不十分だった場合、教材を変えるだけでは、来年も同じ問題が残る可能性があります。教材が変わっても、最後まで使い切れなかったり、復習の時間を確保できなかったりする状況が変わらなければ、結果も変わりにくいからです。
一方で、今の教材や講座自体が、今の生活スタイルや学習ペースに合っていなかった場合もあります。そのため、「変えるかどうか」を決める前に、「なぜ変えたいと思うのか」を考えてみましょう。
9月のうちに残しておきたい情報

来年の学習計画を考えるとき、今年の記録が残っていれば、実際の学習ペースを振り返ることができます。覚えているうちに、次のような事項を書き残しておきましょう。
- 今年の学習計画と、実際の進み方
- 使った教材と、最後まで使い切れたか
- 過去問の進み具合と、間違えた問題の扱い方
- 記述式対策を始めた時期とかけた時間
- 本試験当日、時間を使いすぎた場面
まず、学習計画と実際の進み方を比べれば、来年の計画が現実的だったかどうかを確認できます。教材については、最後まで使い切れたかを振り返ることで、教材の量や使い方が自分の学習ペースに合っていたかを考える材料になります。
過去問については、周回数だけでなく、間違えた問題をどう扱っていたかを記録しておくと、来年の復習方法を考える際に役立ちます。記述式対策は、いつ始めてどれくらい時間を使ったかを残しておけば、択一式との時間配分を振り返る材料になります。本試験当日の時間の使い方も、どの場面で時間を使いすぎたのかを書いておくと、来年の対策を考えるときに振り返りやすくなります。
本試験から時間がたつほど、こうした細かな部分は思い出しにくくなります。だからこそ、覚えているうちに記録しておきましょう。
来年の受験をどう考えるか

来年も受験するかどうかは、今年の結果や現在の状況によって人それぞれです。ここでは、9月の時点での状況を3つに分けて、今やっておきたいことを考えます。
来年も受験すると決めている方は、今年の学習記録を、そのまま来年の計画づくりの材料にできます。どこまで予定通りに進んだのか、どこで遅れたのかを確認しておけば、今年より現実的な計画を考えやすくなります。
受験を続けるかどうか自体で迷っている方は、試験結果だけで判断する必要はありません。今年の学習にどれくらいの時間を使ったのか、仕事や生活との両立がどの程度負担だったのか、司法書士を目指す理由が今も変わっていないのか、といった点も含めて考えてみましょう。
続けるつもりではあるものの、結果を見て最終判断したい方は、今の段階で結論を急ぐ必要はありません。記述式の結果を含め、まだ確認できていない情報があるためです。今は、今年の学習過程を記録して振り返り、結果が出た後に判断できる材料を残しておくとよいでしょう。
まとめ
司法書士試験が終わった後、結果が出るまでの間は、今年の学習を振り返る時間にすることができます。結果が出る前に学習過程を記録しておけば、合否とは切り離して、今年どのように勉強していたのかを見直せます。
振り返るときは、結果だけで来年の対策を決めるのではなく、その結果につながった原因を考えてみましょう。原因が分かれば、来年見直すべきものが、学習時間なのか、計画なのか、過去問の使い方なのか、教材や学習環境なのかも変わってきます。その振り返りは、来年も受験するかどうかを考えるときにも役立ちます。
9月は、まず今年の学習を振り返り、来年に引き継ぐものを整理する時期です。そのうえで10月は、振り返った内容をもとに、次年度の学習をいつから始めるかを考えていきます。