私は、司法書士・行政書士・社労士の試験に出る条文を、読みやすく整理するブログを書いています。条文を1つずつ読み、並べ方を考えるうちに、試験の勉強で求められる考え方が、Webの文章を書くときにもそのまま使えることに気づきました。
1. 言葉の定義を、最初に確かめる
法律の勉強では、まず言葉の定義を確かめます。たとえば民法では、「制限行為能力者」という言葉が、どの人を指すのかが条文で決められています。定義をあいまいにしたまま読み進めると、後の条文を取り違えます。
Webの文章でも同じです。記事の中で使う言葉が、何を指しているのかを最初に決めておかないと、途中で意味がずれていきます。そのため私は、用語を初めて使うところで、本文の中で意味を説明しています。
2. 「要件」と「効果」に分けて考える
法律の条文は、多くが「こういう場合には(要件)、こうなる(効果)」という形をしています。試験では、どの要件がそろえば、どの効果が生じるのかを、正確に読み分けることが求められます。
この分け方は、サービスの説明や手順を書くときにも役立ちます。「どういう人が」「何をすると」「どうなるのか」を分けて書くと、読者は、自分が当てはまるかどうかを判断しやすくなります。条件と結果が1つの文に混ざっていると、読者は自分のことかどうかを判断できません。
3. 似たものは、並べて違いを見る
試験の勉強では、似た制度を表にして比べることがよくあります。似ているものほど、違いを並べて見ないと混同しやすいからです。
Webの文章でも、選択肢を比べる記事では、同じ基準で表にして並べます。1つずつ別々に説明するより、違いがどこにあるのかが一目で分かります。ただし、比べるのは同じ種類のものだけにします。種類の違うものを1つの表に入れると、基準がそろわず、比べる意味がなくなるからです。
4. 根拠を、原文に当たって確かめる
私は、試験の勉強では、解説書の説明だけでなく、条文の原文にも当たって確かめるようにしています。言い換えの過程で、細かな条件が抜け落ちることがあるからです。
Webの文章でも、料金や制度のように、事実を書くときは、公式のページや原文で確かめます。ほかのサイトの説明を引き写すと、その説明が古くなっていたり、間違っていたりしても気づけません。
勉強で身についた姿勢
4つに共通するのは、「あいまいなまま先に進まない」という姿勢です。条文を正確に読むことと、読者に正確に伝えることは、どちらも、言葉と根拠を1つずつ確かめる作業です。私が文章を書くときに、定義や出典にこだわるのは、試験の勉強を通してこの姿勢が身についたからだと考えています。
まとめ
試験の勉強とWebの文章には、言葉の定義を確かめる、要件と効果に分ける、似たものを並べて比べる、原文で根拠を確かめる、という4つの共通点があります。どれも、あいまいなまま先に進まないための考え方です。

