【憲法】労働基本権について、三井美唄炭鉱事件など判例まとめ

憲法
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憲法27条、28条は、労働基本権について規定しています。

第27条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
② 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
③ 児童は、これを酷使してはならない。

第28条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

労働基本権には、①団結権、②団体交渉件、③団体行動権があります。

試験対策として、三井美唄炭鉱事件を押さえておきましょう。

労働組合側(被告人)で統一候補を決定したところ、ある組合員Aが独自に立候補しようとしたため、労働組合側は、Aに立候補を断念するよう説得し、さらに組合から処分をしました。これらの行為が、公職選挙法の選挙の自由妨害罪に該当するとして労働組合が起訴されたものです(これは刑事事件で、相手は検察官のため、組合員は通常原告を表すXではなくAとしています)。

憲法15条1項には、被選挙権者、特にその立候補の自由について、直接には規定していないが、これもまた、同条同項の保障する重要な基本的人権の一つと解すべきである。

統一候補以外の組合員で立候補しようとする者に対し、組合が所期の目的を達成するために、立候補を思いとどまるよう、勧告または説得をすることは、組合としても、当然なし得るところである。しかし、当該組合員に対し、勧告または説得の域を超え、立候補を取りやめることを要求し、これに従わないことを理由に当該組合員を統制違反者として処分するがごときは、組合の統制権の限界を超えるものとして、違法といわなければならない。

最判昭43.12.4

判例は、被選挙権者についても、重要な基本的人権のひとつとした上で、勧告や説得の域を超え、立候補を取りやめることを要求し、これに従わないことを理由に当該組合員を処分する行為は、組合の統制権の限界を超えるものとして、違法としました。

SOMEYA, M.

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東京都生まれ。沖縄県在住。主に行政書士試験対策について発信しているブログです。【好き】沖縄料理・ちゅらさん・Cocco・龍が如く3

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