【地理】遺伝子組み換え作物の栽培状況(アメリカ、ブラジル、アルゼンチンなど)

地理

今回のテーマは、遺伝子組み換え作物の栽培状況です。

それでは、実際に出題された問題を見てみましょう。

次の図3は、世界における遺伝子組み換え作物の栽培状況と栽培面積の上位5か国を示したものである。図3に関することがらについて述べた文章中の下線部①〜④のうちから最も適当なものを一つ選ぶ問題です。

 

遺伝子組み換え作物

遺伝子組み換え作物とは、害虫や農薬に対する耐性を持たせるために改良された作物です。食料を安定供給するために広まりました。遺伝子組み換え作物は、アメリカ合衆国、ブラジル、アルゼンチンを中心に導入が進み、カナダやインドも上位に入っています。一方、安全性を疑問視する声もあり、ドイツ、フランス、イタリアでは、栽培が禁止されています。試験対策としては、EUは遺伝子組み換え作物に対して、規制があるという点を押さえておくようにしましょう。

参考:消費者庁「EUにおける遺伝子組換え食品の表示及び監視の状況調査の結果について」

 

OECD

ここで、遺伝子組み換え作物とは直接関係があるわけではないですが、問題文に出てきたOECD(Organisation for Economic Co-operation and Development)について見てみましょう。OECDは、経済協力開発機構のことで、フランスのパリに本部が置かれています。OECDは、ヨーロッパ諸国を中心に、38ヶ国の先進国が加盟する国際機関で、世界貿易の拡大や発展途上国の開発援助などを行っています。

参考:経済産業省「OECD(経済協力開発機構)」

 

企業的農業

また、企業的農業という言葉も出てきました。企業的農業とは、資本や労働力を使い、大規模に生産・販売するものをいいます。労働生産性が高く、南北アメリカやオーストラリアで行われています。

これらの情報を参考に問題を見てみましょう。

 

①、遺伝子組み換え作物は、農薬の使用をしないのではなく、農薬の耐性をつくるものでした。

②、栽培国数の内訳は、図を見ると、先進国よりアフリカ諸国など発展途上国が多くあります。

③ 栽培面積の上位5か国は、アメリカ、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、インド、国土面積が広い点は正しそうです。ただ、企業的農業については、インドは企業的農業ではなく、自家消費するために消費する自給的農業がメインとなります。自給的農業というと難しく感じますが、日本の農業が自給的農業であると考えるとイメージしやすいと思います。たしかに、現時点において、日本の農業は、大企業が大量の資本を投入して、大規模な生産をしているイメージはありません。

④ 遺伝子組み換え作物の栽培を食用の作物以外に限定したり、栽培自体を行わない国として、EUのドイツなどがありました。

今回わかったこと

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