今回のテーマは、都市圏の人口規模です。
人口規模とは、各国における人口規模1位の都市圏人口を100とした指数のことです。
かんたんにいうと、1位の都市と比べて何割の人口かがわかります。
それでは、実際に出題された問題を見てみましょう。
イタリアは、ローマが最大の都市です。
そして、ミラノ、ナポリ、トリノと都市が続きます。
ここでローマの場所を確認しておきましょう。
イタリアは、一般的な先進国の人口規模といえます。
参考:イタリア共和国|外務省
オーストラリアは、シドニーとメルボルンの2大都市があるのが特徴です。
オーストラリアの人口は約2600万人、そのうち約4割が2つの都市に集中していることになります。
ここで、シドニーとメルボルンの場所を確認しておきましょう。
オーストラリアの首都は、キャンベラです。人口は約36万人ほどの小さな都市です。
どうして、キャンベラは人口が少ないのでしょうか。
それは、シドニーやメルボルンがゴールドラッシュをきっかけに栄えた都市であるのに対して、キャンベラは計画都市だからです。
かつて、イギリスの植民地であったオーストラリアが独立するとき、首都をどこにするかが問題になりました。シドニーもメルボルンも大都市だからです。そこで、その間のキャンベラに首都を置くことになりました。
ここで、もう少し視野を広げてオーストラリアを見てみましょう。
オーストラリアの北東部、熱帯雨林のあるケアンズ、そのまま時計回りにブリスベン、シドニー、メルボルン、そして南西部のパース、オーストラリアは海岸沿いに都市が点在していることがわかります。
バングラデシュは、人口約1.7億人の国です。
場所があいまいな方も多いと思うので、地図で確認しておきましょう。ベンガル湾の北なので、サイクロンの被害が多い場所です。
バングラデシュの首都はダッカ、人口約2000万人ほどの都市です。
バングラデシュは、首位都市と2位以下の都市の差が大きいのが特徴です。これは、発展途上国に多く見られる特徴です。発展途上国は、地方に仕事が少なく、都市に出て仕事を探す必要があるからです。そのため、人口がひとつの都市に集中しやすくなります。
以上の情報を元に問題を見てみましょう。
サは、2つの都市に人口が集中しています。これはオーストラリアの特徴です。人口規模の問題では、オーストラリアの特徴が多く出題されます。
スは、1つの都市に人口が集中しています。これはバングラデシュ、発展途上国の特徴でした。
残ったシがイタリアになります。