【地理】河口にみられる地形の特徴について、セーヌ川でエスチュアリーができる仕組みなど

地理

今回のテーマは、河口にみられる地形の特徴です。

それでは、実際に出題された問題を見てみましょう。

土砂供給や海面変動などの影響を受けて、河口には特徴的な地形がつくられることがある。次の図2中のAとBは、ヨーロッパの二つの河川の主な河道を示したものであり、後の表1中のカとキは、河川AとBのいずれかにおける年平均流量と河道の標高の割合を示したものである。また、後の文xとyは、図2中の河川AとBのいずれかにおける河口にみられる地形の特徴について述べたものである。河川Bに該当する記号と文との正しい組み合わせを選ぶ問題です。

長い問題文でした。この問題に限らず、本試験は時間を気にして読み飛ばしてしまいたくなりますが、問題文を読み誤ると正解しようがないので、落ち着いて読むようにしましょう。

本問では、ヨーロッパの二つの河川が登場するので、ひとつずつ特徴を押さえていきましょう。

Aは、フランスを流れるセーヌ川です。セーヌ川は、フランスのもっとも有名な河川のひとつで、パリを流れる川としても知られています。セーヌ川が流れるのはパリ盆地の中のため、高低差が少なく、流れが穏やかなのが特徴です。そして、穏やかな流れの川が海に近づくと、海水が川の流れに沿って内陸に侵入しやすくなります。その結果、河口部が沈水し、ラッパ状に開いたエスチュアリーを形成します。

本問をみると、年平均流量が少ない(川の流れが穏やか)キ、ラッパ状の地形のxが当てはまります。もっとも、年平均流量は相対的に少ないと判断したので、確認のためにBも検討する必要があります。

参考:パリ五輪はなぜセーヌ川にこだわるのか? 歴史をひもといてみた | ナショナル ジオグラフィック

Bは、イタリアを流れるポー川です。ただ、河川の名前を覚える必要はありません。今回は、Bがどのような場所にあるかを予測できれば十分です。ポー川は、標高の高いアルプス山脈から流れてきます。ここがわかれば、標高が高いから流れが急速である、大量の砂や泥が運搬されるということが予測できます。ここから、年平均流量が相対的に多いカ、河川によって運搬された砂や泥などが堆積してできた低平な地形のyが当てはまります。

今回わかったこと

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