琉球大学に合格するための国語(現代文)の共通テスト対策

高校生

ここでは,琉球大学(医学部医学科を除く,以下同じ)に合格するための共通テストの国語(現代文)の対策方法について解説します。あくまで一例なので,参考にしてみたり,「自分はこう思う」という方は,ぜひ自分の方法で対策してみてください。

国語は大問が増えるなどの変更点があるので,まずは,その点から解説します。

大問が4問から5問に変更

2025年度の共通テストから,国語は,大問が5つに変更されます。

内容 配点
第1問 論理的な文章 45点
第2問 文学的な文章 45点
第3問 実用的な文章 20点
第4問 古文 45点
第5問 漢文 45点

第3問の「実用的な文章」が新設され,従来の論理的な文章,文学的な文章,古文,漢文から各5点ずつ配点を減らして,「実用的な文章」に20点の配点がされます。

試験時間が80分から90分に変更

大問が追加されたことにより,試験時間が80分から90分に増えました。国語全体の配点は200点で変わらず,試験時間が増えたということは,解くのに必要な時間が増えたといえます。

「実用的な文章」

「実用的な文章」について,学習指導要領(文部科学省が告示する教育課程の基準)では,以下のように定められています。

実用的な文章とは,一般的には,実社会において,具体的な何かの目的やねらいを達するために書かれた文章のことであり,報道や広報の文章,案内,紹介,連絡,依頼などの文章や手紙のほか,会議や裁判などの記録,報告書,説明書,企画書,提案書などの実務的な文章,法令文,キャッチフレーズ,宣伝の文章などがある。また,インターネット上の様々な文章や電子メールの多くも,実務的な文章の一種と考えることができる。これらのうち,ここでは,現代の社会生活に必要とされるものを取り上げることを示している。

【国語編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説

共通テストを実施する「独立行政法人大学入試センター」では,「令和7年度大学入学共通テスト 試作問題『国語』」を公開しているので,確認をしておきましょう。もっとも,これだけで実用的な文章について対策できる方は多くないと思うので,学校の授業または後述する参考書等で対策をしておくことを推奨します(新しい分野なので,ここは必ずやっておきたいところです)。

漢字の共通テスト対策

大問1では,漢字が問われるので,『入試 漢字マスター1800+』(河合出版)などを使って,対策をしておきましょう。なお,国語を使うのが共通テストのみの方は,本書のすべてを学習する必要はなく,「この本の使い方」に沿って,該当部分のみを学習します。一方,教育学部で個別試験で国語が必要になる方は,一冊通して学習しておくようにしましょう。

語彙の共通テスト対策

大問1や大問2で出題される語彙問題のために,語彙(ボキャブラリー)を増やしておく必要があります。普段から小説などを読む習慣がある方は,心配する必要はありません。もっとも,小説に限らず,本を読む人口は約1割と言われているので,多くの方にとって,語彙は不足していると思います。本を読む習慣をつけるのがいちばんですが,時間がない受験生にとってそれは現実的ではありません。

そこで,『現代文キーワード読解』(Z会)や小柴大輔『読み解くための現代文単語』(文英堂)などを使ってコツコツと語彙を増やしていきましょう。ただし,この2冊はどちらも難関大学にも通用するほどのものなので,あまり気負わず半分くらいわかるくらいを目指しましょう。

読解の共通テスト対策

ここからは,読解(論理・文学)の学習に進みます。高校で配布される現代文の教科書は,共通テスト対策という点からは使いにくいと思います。いずれにせよ,国語は2025年度から「実用的な文章」が加わるので,基本から対策するのをおすすめします。

インプットの部分は,「スタディサプリ」(スタサプ)をおすすめします。講師は,前述の『読み解くための現代文単語』の著者でもある小柴大輔先生(Z会)です。私も使っていましたが,柔らかい雰囲気でかつ理論的でとてもわかりやすかったです。

スタサプの講座は「スタンダードレベル現代文」がおすすめです。あとは,可処分時間に応じて「現代文<読解力・表現力養成編>」「現代文<重要語句・知識編>」も視聴すると良いでしょう。

参考書は,スタサプのテキストに講義を見ながら書き込む形でもかまいませんし(テキスト冊子を購入することもできます),小柴大輔先生の雰囲気が合うなら『小柴大輔の1冊読むだけで現代文の読み方&解き方が面白いほど身につく本』(KADOKAWA)もおすすめです。他には,船口明先生の『きめる! 共通テスト現代文』(学研プラス)なども現代文の共通テスト対策の定番です。

この2冊は,どちらも共通テストの解き方の対策もできるので,書店で読んでみて,好みが合いそうな方を選んでみるとよいでしょう。

追記:『きめる! 共通テスト現代文 改訂版』や『共通テスト 現代文 集中講義 改訂版』(旺文社)は,「実用的文章」の対策ができるようになっています。

現代文の共通テストの問題集

ひととおりインプットができたら,問題集を使って演習をするのをおすすめします。ただ,もしインプットがひととおり終わったのが9月以降の場合は,いきなり過去問を使ってしまってもかまいません。

問題集は,『新・現代文レベル別問題集 1〜3』(ナガセ)をおすすめします。可処分時間がある方は,共通テストの高得点を目指す『4』までやってもよいでしょう。

現代文の共通テストの過去問

9月くらいからは,過去問を使った演習をしましょう。過去問は,『共通テスト過去問研究』(教学社),または『共通テスト過去問レビュー』(河合出版)がおすすめです。いわゆる「赤本」と「黒本」です。

一般的に黒本の方が解説が詳しいと言われています。ただ,最終的には好みなので,書店に行って確認するよにしましょう。個別試験対策ではおそらく赤本を使うことになるので,赤本の解説などの雰囲気に慣れておくという考え方もあります。

現代文の共通テストの模試

12月くらい,ひととおり共通テストの過去問がわかってきたら,本試験形式の演習をするために,各出版社から発売されている模試を活用するのをおすすめします。代表的な模試として,『共通テスト総合問題集』(河合出版),『共通テスト実戦問題集』(駿台文庫),『共通テスト実戦模試』(Z会)があります。琉球大学の合格点を考慮すると,河合塾の『共通テスト総合問題集』でよいでしょう。ほかの2つだと,本試験のレベルを超えていて負荷がかかりすぎるように感じます。

まとめ

琉球大学に合格するための共通テストの国語(現代文)の対策方法について解説してきました。国語は,200点という配点ながら,数学や英語と比べてどうしても対策が遅れてしまいがちな分野です。論理的な文章や文学的な文章などの対策は,一朝一夕で身につくものではないため,できればコツコツと学習を続けていくのをおすすめします。

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