ここでは,琉球大学(医学部医学科を除く,以下同じ)に合格するために必要な勉強時間について,一緒に考えていきましょう。結論から言うと,人によって異なると思います。このようなことを言うと元も子もありませんが,現時点での立ち位置が違う以上,人によって異なるのは当然の帰結といえます。
そこで,一人ひとりの状況を考慮した上で必要な勉強時間を算出できるようにしています。
目次
大学合格に必要な勉強時間
偏差値50前後の勉強時間
偏差値50前後の勉強時間について,1日あたり約2時間と言われています。しかし,これでは勉強を開始した時点での自分のレベルや試験本番までの期間などが考慮されていません。
たとえば,学校ではまったく勉強していなかった方と,普段の授業をきちんと受けていて定期テストの点数も取れている方を同じように考えてはいけないのはわかると思います。また,高校3年生の春から受験勉強を始める人と,部活などの事情があって秋から受験勉強を始める人でも差があります。
偏差値を1上げるのに必要な勉強時間
偏差値を1上げるのに必要な勉強時間は,1科目あたり30〜50時間と言われます。たとえば,7科目受験する場合は,210〜350時間かかる計算です。もっとも,絶対的な勉強量は必要だとしても,勉強の質(集中力)や方向性なども関係するので,あくまで目安というように考えましょう。
もちろん,誰がも最短で効果を上げたい気持ちはあって当然ですが,人によって勉強方法や教材の合う合わないはあります。そのため,ときには一定の遠回りを経験することも必要になります。いわゆる「必要な無駄」というものです(「タイパ」がもてはやされる昨今ではありますが)。
琉球大学のレベルを具体的に考える
共通テスト
琉球大学のレベルを具体的に考えてみましょう。ここでは,人文社会学部国際法政学科を例にします。共通テストは,7教科7科目(国語,数学,理科,地理歴史,公民,外国語,情報)900点満点です。
このうち,必要な得点率は約60%です(約540点)。
なお,琉球大学の入試科目は,「大学受験パスナビ」(旺文社)がわかりやすいのでおすすめです。ただし,最終的に自分が受験する科目は,必ず琉球大学のホームページで確認しましょう。
個別試験
次に,個別試験(2次試験)です。個別試験は,英語200点,調査書50点の250点満点です。
参考までに,英語は,大問1と大問2が長文,大問3が会話文,大問4が英作文です。問題は100点満点で,200点満点に換算されます。
総合点
琉球大学の入試データを見ると,合格者の総合点の平均点は,約700点で推移しています。
仮に共通テストの得点率が60%(540点)だとすると,個別試験は約160点(700点-540点=160点)必要になることがわかります。調査書点が30点だとすると,個別試験で130点(得点率65%)くらいを取ればいいことがわかります。ここまで落とし込むと,かなり具体的に見えてきました。
現時点の自分のレベルを考える
次に,現時点の自分のレベルを知りましょう。共通テストと琉球大学の過去問を入手して,前年のものを解いてみましょう。時間は気にしなくていいので,どのくらい解けるか,どのくらいの難易度なのかを把握します。受験勉強は,定期テストの勉強と比べて長期間続きます。相手がわからないと,どこまでやればいいのか不安なので,現在の自分の学力を測るようにしましょう。
なお,共通テストの過去問は,教学社の『共通テスト過去問研究』(いわゆる「赤本」)や河合塾の『共通テスト過去問レビュー』(いわゆる「黒本」)があります。河合塾の方が解説が詳しく好きという声が多いようです(私はメインは赤本,数学と理科は黒本を使っていました)。琉球大学の過去問は,教学社の『琉球大学』(赤本)にします。この時点では,1冊だけで問題ありません。
琉球大学合格に必要なギャップを埋める
ここまでで合格に必要なレベルと現在の自分のレベルを知る現状把握ができました。それでは,いよいよ合格点数を取るために必要なギャップを埋めていきます。ここが学習の部分です。
先ほど,共通テストの過去問を使って,現在の自分ができるところとできないところがわかりました。どの教科のどの部分ができないかを洗い出してみましょう。たとえば,国語200点のうち,80点とれた場合は,現代文・古文・漢文のどこができたのか,どこができなかったのか,自分は何ができないのか,共通テストではどのようなことが問われるのかがわかったと思います。
高校では,共通テストを解いたりはすると思いますが,個別の入試対策をしてくれるわけではありません。先生はたくさんの生徒を指導する必要があるため,一人ひとりの入試対策までは手が回らないからです。そのため,各自が合格に必要な学習を進めていくことが必要になります。
試験までの期間から1日あたりの勉強時間を算出する
1日あたりの勉強量を算出する
何を勉強すればいいかわかったら,試験までの期間から1日あたりの勉強量を算出します。たとえば,問題集1冊を1か月で終えることを想定した場合,1日あたりのページ数がわかります。もちろん,問題集を1周しただけで定着するわけではないので,何周かすることを前提に予定を立てる必要があります。問題集を周回するのはあくまで手段であって,目的ではないので注意しましょう。
なお,1週間あたりの予定の立て方は人によって異なります。たとえば,春から秋くらいにかけては,月〜土曜日の週6日で計算して,日曜日は予備日にしておくと,何かあったときにも対応しやすくなります。たとえば,理解が遅れたときに日曜日を活用するといった方法が考えられます。
私の場合は,月〜土の週6日が「英語・数学」,月・水・金は「古文・化学基礎・地理」,火・木・土は「漢文・生物基礎・公共」,日曜日は「現代文・予備日」のように割り振っていました。このあたりは,個人の勉強の必要量によって大きく異なると思うので,また考え方もさまざまなので,いろいろ試してみるのをおすすめします。
1日あたりの勉強時間を算出する
1日あたりの勉強量がわかったら,そこから1日あたりの勉強時間が算出できます。たとえば,問題集1ページあたり10分かかるなら,10分×ページ数で所要時間がわかります。これを各科目ごとに行うと,自分は1日あたりどのくらい勉強をする必要があるのかがわかります。
1日あたりの勉強時間は同じにする必要はありません。人によって,部活動やアルバイト,家庭の事情などさまざまあると思うので,自分が継続できる範囲で計画を立ててみましょう。
これで,試験までの期間から1日あたりの勉強量を算出し,さらに,そこから1日あたりの勉強時間を算出することができました。
まとめ
ここまで,琉球大学に合格するために必要な勉強時間について見てきました。勉強時間と言っても,人それぞれスタート地点や得意科目が異なるので,一概には言えないというのがわかります。まずは合格に必要なレベルを知り,次に現時点の自分のレベルを知り,一歩ずつ進んでいきましょう。