会社法の株式会社の機関から株主総会以外の機関の設置について学習します。
株主総会以外の機関の設置
株式会社には、1人又は2人以上の取締役を置かなければならない(326条1項)。
株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる(326条2項)。
cf. 株主総会は、この法律に規定する事項及び株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる(295条1項)。
まず、株式会社は、機関として、株式会社に関する一切の事項について決議をする株主総会を置く必要があります。次に、株式会社には、取締役を置かなければなりません。ここまで、必ず置かなければならない機関です。
そして、株式会社は、定款の定めによって、取締役会や会計参与などの機関を置くことができます。
もっとも、会社の組織によっては、設置義務がある場合があるのでみていきましょう。
取締役会等の設置義務等
① 公開会社
② 監査役会設置会社
③ 監査等委員会設置会社
④ 指名委員会等設置会社
公開会社は、株式が自由に譲渡されるため、株主が頻繁に入れ替わり、会社の経営に直接関与することが難しくなってしまいます。そこで、公開会社は、会社の経営に直接関与する取締役会を設置することになっています。
他の3つの株式会社は、たとえば監査役会を設置する前提として、取締役会を設置する必要があるため、あげられています。他の3つの株式会社の詳細については、ここでは省略します。
今の時点では、公開会社は取締役会を設置する必要がある点をおさえておきましょう。
社外取締役の設置義務
かんたんにいうと、上場会社は、社外取締役を置かなければならないということです。監査役会や社外取締役については別の機会に学習します。
大会社における監査役会等の設置義務
大会社(公開会社でないもの、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役会及び会計監査人を置かなければならない(328条1項)。
公開会社でない大会社は、会計監査人を置かなければならない(328条2項)。
大会社とは、資本金の額が5億円以上または負債の額が200億円以上ある会社をいいます。
イ 最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上であること。
ロ 最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が200億円以上であること。
大会社は、株主や債権者などの利害関係者が多くなるため、監査役会と会計監査人を置かなければなりません。
監査役は、取締役の職務の執行を監査する機関で(381条1項)、監査役会は、監査役で組織する合議体です(391条1項)。会計監査人は、株式会社の計算書類等を監査する機関で(396条1項)、公認会計士やその法人である監査法人でなければならない(337条1項)、いわば、会計のプロフェッショナルです。
条文のかっこ書きやそれぞれの機関の詳細については、ここでは省略します。今の時点では、大会社は、監査役会と会計監査人を置かなければならない点をおさえておきましょう。
また、公開会社でない大会社は、監査役会の設置は義務ではなく、会計監査人のみ設置義務があります。株主が頻繁に入れ替わることはなく、株主が会社の経営に直接関与することができるためと考えると理解しやすいと思います。
機関については、基本書にもルールが書かれていると思います。丸暗記をすると大変なので、まずは、どのような理由からどのような機関を設置する必要があるのかということを考えると理解記憶しやすいと思います。機関は、最初はなかなか覚えられず、焦ってしまうことがあるかもしれませんが、基本書や過去問を繰り返し学習することで徐々に理解記憶できるようになるので、慌てずに進みましょう。