LEC東京リーガルマインドの「出る順行政書士」シリーズの各書について、特徴や使い方、メリット、デメリットまで解説します。
目次
「出る順行政書士」のシリーズ
「出る順行政書士」シリーズは、以下のものがあります。
- 出る順行政書士 合格基本書
- 出る順行政書士 合格問題集
- 出る順行政書士 肢別過去問題集
- 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集 1 法令編
- 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集 2 一般知識編
- 出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集
- 出る順行政書士 当たる! 直前予想模試
- 出る順行政書士 最重要論点250
法律初学者の方から行政書士試験の合格レベルまで「出る順行政書士」シリーズで対応できるようになっています。また、予備校等の講座を使っている方も自分が弱点に感じるところ(記述式など)のものをピンポイントに選ぶと効果的に学習を進めることができます。
私は、行政書士試験はLECさんの講座を使っていたので、基本的にはLECさんで配布された教材を使っていました。ただ、直前期はまとめ本が欲しかったので、『出る順行政書士 最重要論点250』を買って、何度も繰り返していました。
『出る順行政書士 合格基本書』の特徴と使い方
『出る順行政書士 合格基本書』は、上画像のような構成になっています。本書は、各科目の本論に入る前に「科目別ガイダンス」が設けられており、「過去10年間の出題傾向」や「学習のポイント」でどのようなことを学べばよいかがわかるようになっています。
また、各テーマは見開き1ページで完結しています。特に重要な部分は本文に書かれており、プラスアルファの部分は側注に書かれているので、メリハリをつけた学習ができるようになっています。
巻末には、「コンパクト六法」が付属します(取り外せます)。行政書士試験用に編集されたものなので、過不足のない学習ができます(なかなか最初は六法を読む余裕はないかもしれませんが)。
『出る順行政書士 合格問題集』の特徴と使い方
『出る順行政書士 合格問題集』は、『出る順行政書士 合格基本書』に準拠した問題集です。過去問とLECオリジナル問題を200問収録しています。使い方としては、①基本書を読んだあとに該当する部分の問題を解く、②わからなかったところは基本書に戻るといった方法があります。
ただ、行政書士試験だけでなく多くの試験の市販教材に言えるのですが、「問題集」は使わず、基本書と過去問題集を繰り返してもよいというのが個人的な考えです。というのも、問題集も過去問もそれほど難易度が変わらないからです(問題集の方が多少優しい気はします)。
もちろん、このあたりは個人の価値観もあると思うので、「こうすべき!」のようなことを言うつもりは毛頭ありません。時間に余裕がある方はやってもいいですし、手を広げたくない方は基本書と過去問を繰り返せばいいと思います(いずれにせよマスト教材ではありません)。
『出る順行政書士 肢別過去問題集』の特徴と使い方
『出る順行政書士 肢別過去問題集』は、過去30年以上の本試験問題から厳選した2500肢を収録した問題集です。いわゆる一問一答です。一問一答はスピーディに学習しやすいので、一問一答が好きな方はこちらを選ぶのもよいでしょう(直前期はフル問題の過去問もやっておく必要はあります)。
『出る順行政書士 ウォーク問過去問題集』の特徴と使い方
『出る順行政書士 ウォーク問過去問題集』は、過去10年分の本試験問題を各科目の体系項目別に分類した過去問題集です。上記いずれの問題集を使うにせよ(併用するにせよ)、本書はマストです。
本書は「①法令編」と「②一般知識編」に分かれています。どちらも本試験問題をそのまま収録していますが、まずは(消去法などは使わず)一問一答と同じように解いていきましょう。
LECさんの講座では、教材として『出る順行政書士 ウォーク問過去問題集』が配布されたので、私は「ウォーク問」をメインに使っていました。ひとつ、よく言っているのですが、ウォーク問は持ち運びしやすいように小型サイズになっているのですが、デスク等で腰を据えて学習したい人にとっては基本書と同じ単行本サイズの方が使いやすいと思いました(このあたりはタイプです/笑)。
『出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集』
『出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集』は、記述式と多肢選択式のオリジナル問題を120問以上掲載した問題集です。行政書士試験は、多くの受験生が記述式に不安を抱えています。予備校等を使っていない方は、過去問(多くは10年分)だけでは演習が不足してしまうので、問題集を使って演習をしましょう。解法等をきちんと学びたい方は、講座等を利用するのをおすすめします。
『出る順行政書士 当たる! 直前予想模試』の特徴と使い方
『出る順行政書士 当たる! 直前予想模試』は、3回分の模試を収録した予想問題集です。また、その年の前年度の行政書士試験問題も収録しています。さらに、袋とじでは、LECの講師陣による出題予想も収録しています(山当てにかけすぎるのは危険なのでほどほどに)。
過去問を繰り返し解いたあとは、本試験と同じ形式の問題を解くことが大切になります。予備校等を使っていない方は、このような市販の模試をいくつか用意するとよいでしょう。ただし、模試は本試験を超える難易度であることがほとんどです(かんたんすぎてクレームが来ないため)。なので、模試ができなくても落ち込まず、その日のうちに復習をして気を持ち直しましょう。
『出る順行政書士 最重要論点250』の特徴と使い方
『出る順行政書士 最重要論点250』は、「重要論点」を250項目にまとめたいわゆるまとめ本です。試験直前期は本書のようなまとめ本を中心に論点を整理し、わからないところは基本書に戻る、まとめ本に載っていないけれど重要そうだと感じるところはメモを貼るなど工夫しましょう。
私は、行政書士のまとめ本は本書を使っていました。外出するときはもちろん、本試験当日も本書だけを持っていって、試験直前まで見直していたのを覚えています。ハンディサイズ(B6判)なので、持ち運びしやすいのもポイントです。
「出る順行政書士」のルートまとめ
最後に、「出る順行政書士」を活用したルートをまとめます。
- 出る順行政書士 合格基本書
- 出る順行政書士 ウォーク問過去問題集(法令編・一般知識編)
- 出る順行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集
- 出る順行政書士 当たる! 直前予想模試
- 出る順行政書士 最重要論点250
「合格基本書」をメインにして、問題集は「ウォーク問」のみにしました。可処分時間が多い方は「肢別過去問題集」で演習量を増やすのもおすすめです。記述式と多肢選択式は過去問(10年分)だけでは演習量が不足するので、「40字記述式・多肢選択式問題集」を入れています。直前期は「直前予想模試」や「最重要論点250」を活用して知識を総ざらいしましょう(まとめ本おすすめです)。