【地理】インドと中国周辺の地形(ダイシンアンリン山脈、チベット高原、デカン高原など)

地理

今回のテーマは、インドと中国周辺の地形です。

それでは、実際に出題された問題を見てみましょう。

次の図1は、インドと中国周辺の地形を示したものであり、後の表1は、図1中のA〜Dのいずれかの範囲における耕地、草地・裸地、森林の面積割合を示したものである。図1中のCに該当するものを選ぶ問題です。

今回は、地理の知識がそのまま問われるので、ひとつずつ確認していきましょう。

 

ダイシンアンリン山脈

Aは、中国の北東にあるダイシンアンリン山脈(大興安嶺山脈)です。内モンゴル自治区と黒竜江省(こくりゅうこうしょう)の境界を南北に走り、西側はステップ気候、東側は湿潤大陸性気候などにあたり、トウモロコシが栽培されています。

 

チベット高原

Bは、中国の南西部に広がるチベット高原です。世界で一番高い高原で、「世界の屋根」とも呼ばれています。標高が約4,000~5,000メートルと非常に高く、ヒマラヤ山脈もこの南側に位置しています。標高が高いことからツンドラ気候で、草地や裸地の割合が高くなります。

 

ユンコイ高原

Cは、ユンコイ高原のあたりです。季節風の影響により、夏は海から湿った空気が入ってきて雨季になり、冬は大陸から乾燥した空気が流れてきて乾季となります。夏に雨季があり、降水量が多く、豊富な水が確保できるために、米などが栽培されています。

 

デカン高原

Dは、デカン高原です。デカン高原は、古い火山活動によってできた玄武岩が風化してできた黒色土(こくしょくど)であるレグールが分布しています。レグールは、栄養分が豊富で、綿花の栽培に適しており、デカン高原周辺は耕地の割合が多くなります。

参考:デカン高原の綿花栽培|J-STAGE

 

これらの情報を参考に問題を見てみましょう。

A〜Dまでを順番に検討すると難しいものもあるので、本番と同じようにかんたんなものから当てはめていきます。

まず、土地の特徴としてもっともわかりやすいのがBのチベット高原です。チベット高原は、標高が高く、草地や裸地の割合が高くなるので、④があてはまります。

次に、Dのデカン高原を見てみましょう。デカン高原はレグールが分布しているため、綿花の栽培に適しています。このことから、耕地の割合が多い①があてはまります。

あとは、AとCが残りました。このうち、Aのダイシンアンリン山脈は西側がモンゴルのステップ、東側がトウモロコシなどが栽培されているため、草地・裸地と耕地が同じくらいの割合の②があてはまります。そして、ユンコイ高原のあたりは、夏が雨季で降水量が多いのが特徴でした。このことから、森林が多い③があてはまります。本試験では、AとCの特徴を見分けるのがポイントになりそうです。

なお、地理は覚えることがたくさんあるので、地理的な特徴を捉えることができれば、ダイシンアンリン山脈やユンコイ高原という名前を覚える優先度合いは低くなります。

今回わかったこと

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