琉球大学に合格するための英語(リーディング)の共通テスト対策

高校生

ここでは,琉球大学(医学部医学科を除く,以下同じ)に合格するための共通テストの英語(リーディング)の対策方法について解説します。あくまで一例なので,参考にしてみたり,「自分はこう思う」という方は,ぜひ自分の方法で対策してみてください。

英語に関しては,参考書の好みがいちばん分かれるところだと思います。というのも,英語はもっとも講師ごとの他者批判が多い分野であり,共存するのが難しいからです。

一般的にヒトは,年齢を重ねると自己の成功体験があったり自己保身のため,新参者を否定する傾向があり(自己保身はヒトとしての生存本能だと思います),一方,新たな勢力は,これまでの常識や慣習に囚われない方法を作り出します。これは英語,そして教育だけに限った話ではありません。

そこで,この記事では,私自身が進めてきた方法で書き進めたいと思います。もし,違う先生の考えを支持されている方がいたら,その先生の方法(著書)に置き換えて学習を進めてみてください。

英単語の共通テスト対策

まずは,英単語を覚えるところから始めましょう。単語帳は学校で配られたものがあれば,それを使ってかまいません。もしなければ,市販のものを活用します。私は,「スタディサプリ」で関正生先生や肘井学先生の授業を聴いていたので(また倫理観も合っていたので),関正生『英単語Stock3000』『英単語Stock4500』(ともに文英堂)を使いました。

英単語に関しては,できたら「3000」(高校基礎〜共通テストレベル)と「4500」(高校標準〜難関私大・国公立2次レベル)の2冊をやっておきたいところです。もちろん,英単語を覚える量は増えますが,単語を知っている量だけ長文の読解にかかる時間が少なくなります。

なお,肘井先生もとても素敵ですが,英単語を学習している時点では,かんたんな単語帳しか発売されていなかったので,選択肢には入れませんでした。ほか,『英単語ターゲット』(旺文社)や,『速読英単語』(Z会)や『システム英単語』(駿台文庫)などさまざまありますが,違いは些末なものなので,好みのもので同シリーズで2つのレベルの単語帳をマスターできるようにしましょう。

英文法の共通テスト対策

英文法は,「スタディサプリ」を使っていました。英文法は関正生先生が担当されています。繰り返し見た方が理解が深まると考えていたので,「スタンダードレベル英語<文法編>」「ハイレベル英語<文法編>」を使いました。

実は「トップレベル英語<文法編>」も見ましたが,琉球大学の合格ラインを考えるとオーバーワークに感じるので,スタンダードレベル,または余裕があればハイレベルまでを推奨します。

また,講義と並行して,関正生『真・英文法大全』(KADOKAWA)も通読しました。これは,関先生の授業を紙に再現したものだというとわかりやすいと思います。本書の中でも標準・応用・発展にわかれているので,自分が目指す大学に合わせて学習できます。私は,標準と応用を中心に読みました。

現在は,『関正生のThe Essentials 英文法 必修英文100』(KADOKAWA)という英文法の最重要ポイントを100に凝縮した本も発売されているので,「スタサプ」のあとに『真・英文法大全』を読む時間がない方は(約900ページある),『The Essentials〜』を読むのをおすすめします。

文法の問題集は,『関正生の英文法ポラリス[1 標準レベル]』『関正生の英文法ポラリス[2 応用レベル]』を使いました。ただし,共通テストや琉球大学の個別試験では,文法問題がそのまま問われることはないので,文法問題集は使わなくてもよいと思います。もちろん使った方が理解は深まりますが,その分時間も使うので,可処分時間に応じて,優先順位を決めるのをおすすめします。

英文読解の共通テスト対策

英文法がひととおりできたら,英文読解(英文解釈)を学びます。英文読解は,1文ずつ意味をとっていくので,文法から長文に入るための橋渡しのようなものを想像するとわかりやすいと思います。

英文読解も,「スタディサプリ」を使いました。こちらも関正生先生が担当されています。「スタンダードレベル英語 リーディング<英文解釈編>」「ハイレベル英語 リーディング<英文解釈編>」を使いました。

なお,「スタサプ」だと,英文解釈とは別に英文読解もあるので整理しておきます(大学受験生・高校3年生のコース)。おそらく講義の動画を制作した時期の関係で重複しているのだと思われます。

「◯◯レベル英語 リーディング<英文解釈編>」は,関正生先生が担当されていて,いわゆる英文読解や英文解釈と呼ばれるものです。

「◯◯レベル英語<読解編>」は,肘井学先生が担当されていて,前半(1〜12講)がいわゆる英文読解,後半(13〜24講)が中長文の過去問を使った総合演習になっています。つまり,英文読解と長文の要素が入っているということです。

「◯◯レベル英語 リーディング<長文演習編>」は,肘井学先生が担当されていて,過去問を使った演習です。つまり,「読解編」の後半にあった長文演習に加えて,さらに演習ができるイメージです。

英文読解は,関正生『世界一わかりやすい 英文読解の特別講座』(KADOKAWA/中経出版)を読みました。また,『肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本 必修編』『肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関編』(ともにKADOKAWA)も読みました。

『世界一わかりやすい〜』は発売されたのが2011年と少し古めなので(装丁も懐かしい感じです),肘井先生の方を選ぶのもおすすめです(肘井先生の本はどれもわかりやすいですね)。

また,英文読解では,問題集に『関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』(KADOKAWA)を使いました。英文法をしっかりやっていれば,ここでつまづくことは少ないと思います。反対に言うと,ここで難しく感じる場合は,英文読解の基本に戻り,そこでもつまづく場合は英文法に戻りましょう。私も,長文を始めたあとも何度も英文法に戻って繰り返し学習を積み重ねました。

英語長文の共通テスト対策

いよいよ,英語長文です。私は「スタディサプリ」を使いました。英語は本当に「スタサプ」を活用したと思います。先ほど整理しましたが,「スタンダードレベル英語 リーディング<長文演習編>」「ハイレベル英語 リーディング<長文演習編>」などを使いました。

さらに,問題集は,数をこなすためにいくつか使用しました。

まず,『関正生のThe Rules英語長文問題集1入試基礎』『関正生のThe Rules 英語長文問題集2入試標準』(旺文社)です。特に『2』は,11問目に琉球大学の2018年度の大問1の問題(「子どもの貧困」を題材にしたもの)が収録されているので,難易度のメルクマール(指標)にするためにもぜひやっておきたいところです(琉球大学は問題の難易度は高くありませんが単語数が多いのが特徴です)。

なお,『関正生のThe Essentials英語長文 必修英文』(旺文社)は,「The Rules」シリーズに出てくるルールを100の英文にまとめているので,試験直前期の強力な武器になります。

次に,『大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス[1 標準レベル]』『大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス[2 応用レベル]』(KADOKAWA)です。ただし,「ポラリス」シリーズは「The Rules」シリーズと比較して難易度が上がるので,「1」だけにする,または手を出さないという選択肢もあります。もし,演習量が欲しくなったら追加するくらいでもよいかもしれません。

続いて,肘井学先生の「英語長文問題ソリューション」シリーズです(かんき出版)。

  • 英語長文問題ソリューション1 スタンダードレベル
  • 英語長文問題ソリューション2 ハイレベル
  • 英語長文問題ソリューション 最新テーマ編1 スタンダードレベル
  • 英語長文問題ソリューション 最新テーマ編2 ハイレベル

「英語長文問題ソリューション」シリーズは,1題あたり300語〜500語ほどなので,問題を解く負担や問題を解いたあとの音読がしやすいのが特徴です。問題のあとの肘井先生のコラムも素敵です。「スタサプ」も講義の最後に話をしてくれるのですが,肘井先生の人柄が伝わって素敵だなと思います。

さらに,長文問題集ではありませんが,音読量を確保するために『速読英単語 入門編』『速読英単語 必修編』『速読英熟語』(いずれもZ会)を使いました。1週間で1周できるように,1日各10ほどずつ進めて音読を続けました。多くの先生や合格者が言うように,音読をするのは大きな効果があるように感じます。最初は大変ですが,スムーズに読めるようになると英語を読むのが楽しくなってきます。

最後に,共通テストの型を理解するために関正生『大学入学共通テスト英語が1冊でしっかりわかる本』(かんき出版)も読みました。大問ごとの解き方などが参考になります。ただ,本書が発売されたのは2021年なので,『1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リーディング』(アルク)も読みました。こちらは英語講師でYouTuberのモリテツ(森田 鉄也)さんが監修をされています。

長文では,多くのシリーズが登場しました。人によって英語の得意不得意があり,また可処分時間も異なるため,すべてをする必要はなく,この中から自分ができる範囲のものを選べば十分です。

英語(リーディング)の共通テストの過去問

9月くらいからは,過去問を使った演習をしましょう。過去問は,『共通テスト過去問研究』(教学社),または『共通テスト過去問レビュー』(河合出版)がおすすめです。いわゆる「赤本」と「黒本」です。

一般的に黒本の方が解説が詳しいと言われています。ただ,最終的には好みなので,書店に行って確認するよにしましょう。個別試験対策ではおそらく赤本を使うことになるので,赤本の解説などの雰囲気に慣れておくという考え方もあります。私は,英語は「赤本」を使っていました。

英語(リーディング)の共通テストの模試

12月くらい,ひととおり共通テストの過去問がわかってきたら,本試験形式の演習をするために,各出版社から発売されている模試を活用するのをおすすめします。代表的な模試として,『共通テスト総合問題集』(河合出版),『共通テスト実戦問題集』(駿台文庫),『共通テスト実戦模試』(Z会)があります。琉球大学の合格点を考慮すると,河合塾の『共通テスト総合問題集』でよいでしょう。ほかの2つだと,本試験のレベルを超えていて負荷がかかりすぎるように感じます。

まとめ

琉球大学に合格するための共通テストの英語(リーディング)の対策方法について解説してきました。改めていいますが,英語は参考書の好みが大きく分かれる科目です。私は「スタディサプリ」を中心にその講師である関正生先生や肘井学先生の著書を中心に学習をしました。もちろん,これがすべてではありません。ほかにもたくさん素敵な講師はいると思いますが,今回は流れをわかりやすくするために,また体験談としての意味もなすように自分が使ったものに限定しました。

英語は数学と並んで習得に時間がかかる科目です。1週間のうち,できれば月〜土まで毎日少しの時間でもいいので英語に触れておくのをおすすめします。

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