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農山漁村発イノベーション

農山漁村発イノベーションについて,6次産業化からの流れや支援策のまとめ


現在,農林水産省は,6次産業化から「農山漁村発イノベーション」(のうさんぎょそん)を推進しています。この記事では,農山漁村発イノベーションとはどのようなものか,また,農山漁村発イノベーションに使われる農山漁村振興交付金や支援内容についてまとめています。



農山漁村発イノベーションとは?

農山漁村発イノベーションとは,従来の6次産業を発展させて,農林⽔産物や農林⽔産業に関わる多様な地域資源(地域の文化・歴史や森林,景観など)を活⽤し,新事業や付加価値を創出することによって,農⼭漁村における所得と雇⽤機会の確保を図る取組のことです。

これまで,農村における所得と雇用機会の創出については,企業誘致による地域外からの産業の導入が中心でした。しかし,こうした施策は企業の海外進出にともない頭打ちになっています。一方,一部地域では,農泊やジビエ利活用など,地域内発型の取組が活発になってきました。

そこで,今後は,従来の6次産業(生産×加工×販売)を発展させて,地域の文化・歴史や森林,景観など農林水産物以外の地域資源も活用し,地元の企業なども含めた多様な主体の参画によって新事業や付加価値を創出する「農山漁村発イノベーション」を支援することになりました。

農山漁村発イノベーションに使われる農山漁村振興交付金

農山漁村発イノベーションについては,農山漁村振興交付金による支援があります。

農山漁村振興交付金は,地域の創意工夫による活動の計画づくりから地域住民の就業の場の確保,農山漁村における所得の向上や雇用の増大に結びつける取組に対し支援し,農林水産業に関わる地域のコミュニティの維持と農山漁村の活性化・自立化を後押しするためのものです。

農山漁村振興交付金は,農林水産省が管轄する以下の対策に交付されます。

  • 最適土地利用総合対策
  • 中山間地域農業推進対策
  • 山村活性化対策
  • 農山漁村発イノベーション対策
  • 情報通信環境整備対策
  • 都市農業機能発揮対策

このうちのひとつが「農山漁村発イノベーション対策」であることがわかります。

農山漁村発イノベーションの事業

農山漁村発イノベーションは,農山漁村発イノベーションに取り組んでいる優良事業体数の増加を目標にし,2つの事業によって支援されます。

  • 農山漁村発イノベーション推進事業
  • 農山漁村発イノベーション整備事業

農山漁村発イノベーション推進事業

農山漁村発イノベーション推進事業は,地域活性化に向けた活動計画策定や地域づくり人材育成,地域資源を活用した商品開発などソフト面から支援する事業です。

農山漁村発イノベーション整備事業

農山漁村発イノベーション整備事業は,農産物加工・販売施設,地域間交流拠点等の整備,農泊の推進に必要となる古民家等を活用した滞在施設等の整備などハード面から支援する事業です。

事業イメージ

上記2つの事業は,どちらか一方だけのように互いに排斥するのではなく,タイプ(型)によってはソフトとハードのどちらからも支援が受けられるものもあります。

推進事業 整備事業
地域活性型
創出支援型
定住促進・交流対策型
農泊推進型
農福連携型

たとえば,地域活性化型の支援では,「地域住民による地域活性化のための活動計画づくり」といったソフト面による支援が受けられます。また,農泊推進型の支援では,「景観等を活用した観光コンテンツの開発」といったソフト面による支援,「古民家等を活用した滞在型施設の整備」といったハード面による支援が受けられるといった具合です。

農山漁村発イノベーション対策の支援メニューまとめ

ここでは,農山漁村発イノベーション対策の支援メニューまとめて紹介します。各型は,さらにそれぞれの事業に分けることができます。

また「事業」という言葉が出てきてややこしいですが,先ほどの①「農山漁村発イノベーション推進事業」「農山漁村発イノベーション整備事業」という大枠があり,②「地域活性型」や「農泊推進型」といった型に分けて,③その中に各事業があるというイメージです。

上の図の一部を抜粋すると,以下のようになります。

推進事業 整備事業
地域活性型 ・活動計画策定事業
・農山漁村関わり創出事業
・農山漁村情報発信事業

推進事業(ソフト),整備事業(ハード)という枠は考えず,どのような型があり,どのような事業があり,どのような支援が受けられるかを考えるとわかりやすいと思います。たとえば,地域活性型には,活動計画策定事業があり,「アドバイザーを活用したワークショップ等を通じた地域の活動計画策定の支援が受けられる」といった具合で考えるとイメージしやすくなります。

地域活性化型

地域活性化型は,農山漁村の自立及び維持発展に向けて,地域住民が生き生きと暮らしていける環境の創出を行うためのきっかけをつくり,農山漁村の活性化を推進するものです。

  • 活動計画策定事業
  • 農山漁村関わり創出事業
  • 農山漁村情報発信事業

農山漁村発イノベーション創出支援型

農山漁村発イノベーション創出支援型は,農林水産物や農林水産業に関わる多様な地域資源を新分野で活用した商品・サービスの開発や研究開発,デジタル技術の活用に係る専門的な知識を有する人材の派遣・育成等を支援するものです。

  • 農山漁村イノベーション推進支援事業
  • 農山漁村イノベーション中央サポート業
  • 農山漁村イノベーション都道府県サポート業

定住促進・交流対策型及び産業支援型

定住促進・交流対策型及び産業支援型は,農山漁村の自立及び維持発展に向けて,農山漁村における定住・交流の促進,農業者の所得向上や雇用の増大を図るために必要となる農産物加工・販売施設,地域間交流拠点等の整備を支援するものです。

  • 農山漁村イノベーション整備事業(定住促進・交流対策型)
  • 農山漁村イノベーション整備事業(産業支援型)

農泊推進型

農泊推進型は,農山漁村の活性化と所得向上を図るため,地域における実施体制の整備,食や景観を活用した観光コンテンツの磨き上げ,ワーケーション対応等の利便性向上,国内外へのプロモーション等,古民家等を活用した滞在施設,体験施設の整備等を一体的に支援するものです。

  • 広域ネットワーク推進事業
  • 古民家等を活用した滞在施設
  • 個別の宿泊施設の改修の支援

農福連携型

農福連携型は,農福連携の一層の推進に向け,障害者等の農林水産業に関する技術習得,ユニバーサル農園の開設,障害者等が作業に携わる生産・加工・販売施設の整備,全国的な展開に向けた普及啓発,都道府県による専門人材育成の取組等を支援するものです。

  • 農福連携支援事業
  • 普及啓発・専門育成推進対策事業
  • 生産施設,ユニバーサル農園施設等の整備

参考:農山漁村振興交付金のうち「農山漁村発イノベーション対策」:農林水産省

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