【地理】河川の流域面積全体に占める植生などの面積割合について、インダス川や黄河など

地理

今回のテーマは、河川の流域面積全体に占める植生などの面積割合です。

それでは、実際に出題された問題を見てみましょう。

地形や気候の影響を受けて、世界の大河川の流域には様々な植生がみられる。次の図3中のE〜Hは、チベット高原に源流をもついくつかの河川の流域と主な河道を示したものである。また、後の表2は、図3中のE〜Hのいずれかにおける、流域面積全体に占めるいくつかの植生などの面積割合を示したものである。Gに該当するものを、表2中の①〜④のうちから一つ選べ。

まず、E〜Hは、それぞれインダス川、黄河、長江、メコン川です。名前を覚えるのは必須ではありませんが(もちろん知っておくのが望ましいです)、ここでは地理的特徴からそれぞれの植生が読み取れれば解けるようになっています。

Eのインダス川は、南アジアにある川で、インドとパキスタンに流れています。古代文明「インダス文明」が発展した場所として有名です。川沿いには乾燥した地域が多いですが、灌漑を利用して小麦や綿花などが育てられています。河口付近ではマングローブ林も見られます。本問では、裸地や低木・草地の割合が高い③が当てはまります。

Fの黄河は、中国北部を流れる大きな川で、黄土が多く含まれているため「黄色い川」と呼ばれています。黄河の中流域には草原やステップが広がり、農地が多く、トウモロコシや小麦が栽培されています。上流の山岳地帯は森林が広がっています。本問では、次に低木・草地の割合が多い④が当てはまります。③と④については、裸地の割合を考慮すると導くことができます。

Gの長江は、中国の最も長い川で、世界でも3番目に長いです。上海などの大都市を流れており、物流や農業に欠かせない存在です。川沿いは緑が豊かで、湿地や森林が多くあります。下流の湿地では水田が広がり、稲作が盛んです。本問では、②があてはまります。①と②については、緯度から常用広葉樹林と落葉広葉樹林の割合を考えるのがポイントです。

Hのメコン川は、東南アジアを流れる大きな川で、チベット高原からベトナムまで流れています。多くの国にまたがる川で、漁業や農業が主要な産業です。川沿いはジャングルや湿地が多く、熱帯の植物が豊かに育っています。下流のデルタ地帯では稲作が盛んで、川の恵みを生かした農業が行われています。本問では、緯度が低く常葉広葉樹林の割合が高い①があてはまります。

参考:中国の南チベット高原における氷河起源性の川の陸水学的特徴 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

今回わかったこと

琉双舎

琉双舎

沖縄発の高校/大学受験向けの個人指導塾・家庭教師「琉双舎」の公式サイトです。

特集記事

TOP
CLOSE