琉球大学に合格するための漢文の共通テスト対策

高校生

ここでは,琉球大学(医学部医学科を除く,以下同じ)に合格するための共通テストの漢文の対策方法について解説します。あくまで一例なので,参考にしてみたり,「自分はこう思う」という方は,ぜひ自分の方法で対策してみてください。

国語は大問が増えるなどの変更点がありますが,そのうち漢文は配点が50点から40点になるだけなので,詳細については割愛します(詳細は「現代文」の記事をご覧ください)。

句形等の共通テスト対策

句形について

大問5では,漢文が出題されます。漢文は,まず再読文字で文字を読む順番を覚えたあと,使役や受け身など句形を覚えることが必要になります。ここまでできると,読解に入ることができます。

再読文字や句形については,学校で配布されているワークなどがあれば,それらを使いましょう。もし,なければまたは理解が不足しているなら,『寺師の漢文をはじめからていねいに』(ナガセ)や『漢文道場 基礎編』(Z会)といった参考書を使うのをおすすめします。

寺師(てらし)先生の漢文の教え方はとても洗練されているので,理解が促進されます。ただし,本書は編集の都合上,少しギャグ要素が多くなっているので(東進の「はじめからていねいに」シリーズは間口を広げるためか,このような構成が多いです),中身を確認してから買うのをおすすめします。

一方,Z会の本は,とてもすっきりしたつくりになっています。また,インプットとアウトプット(問題演習)を同時にすることができるので,特に古文で『古文上達 基礎編』(Z会)を使ってみて相性が良かった方におすすめできます(Z会さんのシンプルな編集よいです)。

応用として,原 安宏『文脈で学ぶ 漢文句形とキーワード』(Z会)があります。漢文は,昔の中国のことについて書かれたものです。昔の日本(自分が住んでいる国)についてもよくわからないのに,違う国のことならなおさらです。本書の第3章「ジャンル別文章読解」では,漢文の「よくある文章展開」が整理されているので,余裕がある方はぜひ読んでおくのをおすすめします。それ以外の部分は,琉球大学対策としては,オーバーワークになるので,あくまで参考程度にしましょう。

単語について

単語について,漢文でも漢文特有の単語を覚える必要があります。これらの知識は上記のような参考書の中で再読文字や句形と一緒に覚えたり,単語について言及されている部分で学習すれば十分です。たとえば,再読文字や句形と一緒に覚えるのは「将に/まさに〜んとす」などです。漢文ならではの単語(日本語と別の意味なので問われやすい)としては「学者」(学生の意味)などです。

有名な本について

漢文の有名な参考書のひとつに『漢文早覚え速答法』(KADOKAWA)があります。本書は,セールスという点では成功したことには間違いありません。また,センター試験の問われ方を”攻略”したのも事実でしょう。しかし,共通テストが始まって以降,このような技術はもはや通用しなくなっています。興味がある方は,一読しても良いと思いますが,現時点で参考にするのは少し危険に感じます。

誤解がないように書いておくと,著者の先生はとても力があると思います。ただ,本書の執筆や編集の方針としては,少し違和感を覚えます。そういう理由もあって,ここでは推奨はしていません。もちろん,「自分はそういうことを知った上で応用できる」という方は活用してもよいでしょう。

漢文の共通テストの問題集

ひととおりインプットができたら,問題集を使って演習をするのをおすすめします。ただ,もしインプットがひととおり終わったのが9月以降の場合は,いきなり過去問を使ってしまってもかまいません。

ただし,漢文の共通テストは,再読文字や句形を覚えただけでは解けることが少ないので,一度問題演習を積んでから過去問に入るのをおすすめします。そのためにも,まずは実際に過去問を解いてみて,難易度を肌で感じるのがいちばんだと思います。

問題集は,前述のインプットでも紹介した『漢文道場 基礎編』(Z会)をおすすめします。インプットで本書を使った方は,引き続き本書で問題演習を繰り返しましょう。

また,共通テストの解き方として,寺師貴憲『最短10時間で9割とれる 共通テスト漢文のスゴ技』(KADOKAWA)もおすすめです。本書は,タイトルこそ派手ですが,内容が秀逸なので,読んでおくと強い武器になるでしょう。古文と一緒の本にしたい方は,岡本梨奈『きめる! 共通テスト古文・漢文 改訂版』(Gakken)があります。お金は有限なので,個人の事情に合わせて選んでみましょう。

漢文の共通テストの過去問

9月くらいからは,過去問を使った演習をしましょう。過去問は,『共通テスト過去問研究』(教学社),または『共通テスト過去問レビュー』(河合出版)がおすすめです。いわゆる「赤本」と「黒本」です。

一般的に黒本の方が解説が詳しいと言われています。ただ,最終的には好みなので,書店に行って確認するよにしましょう。個別試験対策ではおそらく赤本を使うことになるので,赤本の解説などの雰囲気に慣れておくという考え方もあります。

漢文の共通テストの模試

12月くらい,ひととおり共通テストの過去問がわかってきたら,本試験形式の演習をするために,各出版社から発売されている模試を活用するのをおすすめします。代表的な模試として,『共通テスト総合問題集』(河合出版),『共通テスト実戦問題集』(駿台文庫),『共通テスト実戦模試』(Z会)があります。琉球大学の合格点を考慮すると,河合塾の『共通テスト総合問題集』でよいでしょう。ほかの2つだと,本試験のレベルを超えていて負荷がかかりすぎるように感じます。

また,漢文では,寺師先生の『共通テスト実戦問題集 国語 [漢文]』(ナガセ)があります。こちらは東進ハイスクールのものです。ぜひ使いたいところですが,前述の河合塾の問題集で漢文の演習もできることと漢文にあてられる時間も限られているので,こちらはなしにしています。私も使ってみたかったのですが,他科目を考慮した結果,回避することにしました。

まとめ

琉球大学に合格するための共通テストの漢文の対策方法について解説してきました。これまで,漢文は裏技のようなもので解けると言われてきましたが,最近の共通テストではもはやそのような小手先の技術は通用しなくなっています。句形などを理解し,読解できるようにしていきましょう。

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