ここでは,琉球大学(医学部医学科を除く,以下同じ)の個別学力検査等(二次試験)で採点の対象となる調査書の点数について書いてみます。
調査書とは
調査書とは,入学志願者の学習成績や特別活動の記録,出欠の記録などが記載されたものです。大学を受験する際には,必ず提出しなければならない書類のひとつになっています。
調査書の様式は,文部科学省で定められており,公開されています。
以下,調査書に記載される項目です。
- 各教科・科目等の学習の記録
- 各教科の学習成績の状況
- 学習成績概評
- 総合的な学習の時間の内容・評価
- 特別活動の記録
- 指導上参考となる諸事項
- 出欠の記録
学校推薦型選抜では,調査書の点数が重要と言われています。一方,総合型選抜(共通テストを受ける普通のもの)では,本人確認のかわりに使われる程度だと言われています。もっとも,琉球大学では,調査書の配点方法は公開されていないので,ここでも「言われている」としています。
調査書が発行できない場合について
多くの現役生にとっては関係ありませんが,私のように社会人として受験する方にとって必要なことなので書いておきます。
高等学校卒業後5年間は,「調査書」「成績証明書」が保管されています。これは,学校教育法施行規則28条(文部科学省の省令)で規定されているものです。
そして,卒業後5年を過ぎた調査書は保管されていないので,その場合は,「卒業証明書」(発行可能年数は永年)と「経年で成績証明書等を出せない旨の証明書」を発行してもらい添付します。
なお,調査書に代えて「成績証明書」を提出する場合でも,「不利に取り扱われることはありません」と琉球大学の「入試Q & A」に記載されています。
調査書点は8割程度を意識する
とはいうものの,やはり調査書点は気になるものです。たとえば,人文社会学部の個別学力検査では,英語200点,調査書50点,合計250点の配点がされています。ここで,調査書点が何点くらいかによって英語で目標となる点数が変わってきます。
琉球大学の「入学者選抜の基本方針」には,以下のように書かれています。
琉球大学は,各学部・学科等の求める学生像に沿って,多様な入試方法により知識・技能やそれらの活用能力の評価だけでなく,意欲と主体性をもって学ぶことができるかを,多面的・総合的に評価し,社会人や留学生など多様な人を広く受け入れます。
あくまで基本方針ですが,このようになっていることは押さえておいて損はありません。
参考までにですが,私は「卒業証明書」を調査書にかえて受験して,このときの調査書点は49.3点/50点でした(5月頃にオンライン成績開示ができます)。たしかに,判断材料が卒業したことしかなくても,不利に扱われていないことがわかります。
このことから,一般入試の場合,調査書点は8〜9割程度得られるものと換算して,そこから二次試験で目標とする得点を逆算していくとよいでしょう。
ただし,これはあくまで予測で大学側として採点方法は公表されているわけではありません。大体このくらい調査書点が取れるだろうという目安にして,受験対策をしていきましょう。