今回は、司法書士試験の記述式対策のひな形の本についてお話します。
記述式問題は、一見複雑に見えますが、ひとつひとつは基本のひな形を書いていくものです。もちろん、試験対策として事前に知っておいた方がよいこと(「答案作成に当たっての注意事項」など)はありますが、やはり大切なのは条文であり、それを答案用紙に反映したひな形の習得です。
不動産登記、商業登記のひな形は、基本書があれば習得できます。ただ、暗記ということを考えると、各一冊ずつひな形集を持っておくと心強いと思います。
そこで、今回は、記述式対策に使えるひな形の本の特徴と個人的な意見をお伝えします。
司法書士試験 雛形コレクション
LECの雛形集です。
- 司法書士試験 雛形コレクション300 不動産登記法
- 司法書士試験 雛形コレクション300 商業登記法
現時点において、新品での取扱いがないので、おそらく海野先生の後任の方が監修する形で新しいものが出るのではないかと思います(あくまで予想です)。
LECの「合格ゾーン」シリーズを使っている方、ひな形集がないシリーズを使って学習をしている方は、本シリーズを使うのもよいでしょう。
山本浩司のautoma system
早稲田セミナー専任講師・山本浩司氏によるオートマシリーズのひながた集です。
- 司法書士 山本浩司のautoma system 試験に出るひながた集 不動産登記法
- 司法書士 山本浩司のautoma system 試験に出るひながた集 商業登記法
普段の学習にオートマシリーズを使っている方は、こちらを選ぶとよいと思います。
ケータイ司法書士 記述ひな形
LECの森山先生による「ケータイ司法書士」の記述ひな形です。
- ケータイ司法書士V : 記述ひな形 不動産登記
- ケータイ司法書士VI : 記述ひな形 商業登記
本書は、左ページに問題と一緒にひな形が掲載されており、右ページに解説が書かれています。どのようなときにどのようなひな形を使えばよいかというのが、私はとてもわかりやすかったです。
気になるのが、ひな形の数だと思います。たとえば、LECの「雛形コレクション」は、細かく分類することにより、各300ずつのひな形が掲載されています。一方、本シリーズは、各120ほどです。試験対策という点においては、個人的には「ケータイ司法書士」の分量でまったく問題ないと思います。
また、もし本シリーズでひな形を学習しようという方は、少なくとも不動産登記法と商業登記法に関しては、森山先生の「Vマジック」(3, 4, 6巻)を読むのをおすすめします。記述内容が理論面から学べるので、ひな形の習得の単純暗記を減らすことができるからです。もちろん、他の基本書で学んでいる方はこの限りではありません。
まとめ
司法書士試験の記述式対策のひな形の本を紹介しました。基本的には、今使っている基本書の著者に合わせるのをおすすめします。もし、シリーズにひな形の本がない場合は、LECの「雛形コレクション」、または「オートマ」か「ケータイ司法書士」から好みで選んでみましょう。
ひな形の本を使うかどうかは人それぞれです。ただ、ひな形を覚える必要があるのは同じです。反射神経のようにひな形を書き出せるように習得していきましょう。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。