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ここでは、表現の自由から性表現について学習します。性表現については、「悪徳の栄え」事件をみておきましょう。
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「悪徳の栄え」事件
事案
フランス小説「悪徳の栄え」を翻訳・出版したところ、本書が「わいせつの文書」に該当するとして起訴されたものです。
判旨
判例は、「文書の個々の章句の部分は,全体としての文書の一部として意味をもつものであるから,その章句の部分の猥褻性の有無は,文書全体との関連において判断されなければならないものである。」とし、「通常人の性欲をいたずらに興奮または刺激させるに足りるものと認め,これらの部分を含む右訳書を刑法175条の猥褻の文書にあたる」としました(最判昭44.10.15)。
本試験対策としては、わいせつ性の有無は、文書全体との関連において判断するという点をおさえておきましょう。