行政書士試験の択一式問題では、行政法から18題(問題9〜26)出題されます。
ここで、直近の出題状況を確認してみましょう。
令和5年度
- 問題8:行政法総論
- 問題9:行政法総論
- 問題10:行政法総論
- 問題11:行政手続法
- 問題12:行政手続法
- 問題13:行政手続法
- 問題14:行政不服審査法
- 問題15:行政不服審査法
- 問題16:行政不服審査法
- 問題17:行政事件訴訟法
- 問題18:行政事件訴訟法
- 問題19:行政事件訴訟法
- 問題20:国家賠償法
- 問題21:国家賠償法
- 問題22:地方自治法
- 問題23:地方自治法
- 問題24:地方自治法
- 問題25:行政事件訴訟法
- 問題26:行政法総論
令和5年度は、問題18で行政事件訴訟法に関する会話文形式の問題が出題されました。一見複雑そうに見えますが、正誤を問うだけなので、条文知識を押さえていれば問題はありませんでした。見たことがない問題に出会ったときは、チェックなどをつけておき後回しにするのもおすすめです。
なお、総合問題が出題される問題25は、 空港や航空関連施設をめぐる裁判に関する問題、問題26は、地方公共団体に対する法律の適用に関する知識を行政手続法や行政不服審査法、行政機関情報公開法などさまざまな角度から聞かれる問題でした。
令和4年度
- 問題8:行政法総論
- 問題9:行政法総論
- 問題10:行政法総論
- 問題11:行政手続法
- 問題12:行政手続法
- 問題13:行政手続法
- 問題14:行政不服審査法
- 問題15:行政不服審査法
- 問題16:行政不服審査法
- 問題17:行政事件訴訟法
- 問題18:行政事件訴訟法
- 問題19:行政事件訴訟法
- 問題20:国家賠償法
- 問題21:国家賠償法
- 問題22:地方自治法
- 問題23:地方自治法
- 問題24:地方自治法
- 問題25:行政法総論
- 問題26:総合問題
令和4年度は、問題26で国籍と住民としての地位に関する問題が出題されています。ただ、憲法の平等原則を押さえておけば、解答に苦労することはなかったと思います。
令和3年度
- 問題8:行政法総論
- 問題9:行政法総論
- 問題10:行政法総論
- 問題11:行政手続法
- 問題12:行政手続法
- 問題13:行政手続法
- 問題14:行政不服審査法
- 問題15:行政不服審査法
- 問題16:行政不服審査法
- 問題17:行政事件訴訟法
- 問題18:行政事件訴訟法
- 問題19:行政事件訴訟法
- 問題20:国家賠償法
- 問題21:国家賠償法
- 問題22:地方自治法
- 問題23:地方自治法
- 問題24:地方自治法
- 問題25:行政法総論
- 問題26:国会賠償法
令和3年度は、憲法でコロナ禍を意識したような問題が出題されていましたが、行政法は例年と変わらない問題が出題されています。一点、問題17では、執行停止や義務付け訴訟において、どのような損害のときの程度が問われる問題が出題されています。「重大な損害」や「償うことができない損害」といったキーワードは問われやすいので、整理しておくようにしましょう。なお、基本的には「重大な損害」で仮の義務付けと仮の差止めのときだけ「償うことができない損害」になります。
令和2年度
- 問題8:行政法総論
- 問題9:行政法総論
- 問題10:行政法総論
- 問題11:行政手続法
- 問題12:行政手続法
- 問題13:行政手続法
- 問題14:行政不服審査法
- 問題15:行政不服審査法
- 問題16:行政不服審査法
- 問題17:行政事件訴訟法
- 問題18:行政事件訴訟法
- 問題19:行政事件訴訟法
- 問題20:国家賠償法
- 問題21:国家賠償法
- 問題22:地方自治法
- 問題23:地方自治法
- 問題24:地方自治法
- 問題25:情報公開法
- 問題26:その他
令和2年度は、問題26で自動車の運転免許に関する問題が出題されました。行政法総論から機関や行政行為、俯瞰、行政事件訴訟法から訴えの利益などの知識が問われています。
令和元年度
- 問題8:行政法総論
- 問題9:行政法総論
- 問題10:行政法総論
- 問題11:行政手続法
- 問題12:行政手続法
- 問題13:行政手続法
- 問題14:行政不服審査法
- 問題15:行政不服審査法
- 問題16:行政不服審査法
- 問題17:行政事件訴訟法
- 問題18:行政事件訴訟法
- 問題19:行政事件訴訟法
- 問題20:国家賠償法
- 問題21:国家賠償法
- 問題22:地方自治法
- 問題23:地方自治法
- 問題24:地方自治法
- 問題25:その他
- 問題26:その他
令和元年度は、総合問題として、問題25では上水道に関する問題、問題26では国公立学校に関する問題が出題されています。上水道に関しては、選択肢の大半が行政指導の判例を題材にしたものでした。一方、国公立学校に関しては、行政裁量や行政事件訴訟法(処分性、訴えの利益など)など幅広い分野から出題されています(難易度としては高いものではありませんでした)。
傾向と対策
行政法は、行政書士試験の主要科目だけあって、出題される分野は安定しています。
- 行政法総論(3問)
- 行政手続法(3問)
- 行政不服審査法(3問)
- 行政事件訴訟法(3問)
- 国家賠償法(2問)
- 地方自治法(3問)
- その他(2問)
行政法総論、ここには、行政行為や行政強制などが含まれます。
行政手続法は、条文数が少ない中から3題が出題され、かつ、条文知識が大半なので、ここは得点源にしておきたいところです。反対に言うと、ここは失点したくない部分といえます。
行政救済法(行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法)は、8問と行政法全体の約半分を占める部分です。もっともそれぞれ行政不服審査法から3題、行政事件訴訟法から3題、国家賠償法から2題と安定しているので、それぞれリソースを振り分けて学習するのをおすすめします。特に、国家賠償法は条文数が少ないにもかかわらず2題出題されるので、必ず押さえておきたいところです。
地方自治法からは3題出題されます。地方自治法の範囲は幅広いので、まずは基本書に載っている知識を押さえておくようにしましょう。
問題25と問題26は、各分野から総合問題が出題されます。
行政法は、他の科目と比較して、特に判例知識が重要になります。特に行政救済法では、どのような事案で、どのような理由で、どのような結果があったのかを押さえておくようにしましょう。